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魂の成長と潜在意識Ⅱ

 キリスト教神秘主義者であり、霊的な教師だったダスカロスは、人間の潜在意識には、幼少期からの経験、また数々の過去生の経験から、無数の記憶、感情や欲望、思考が生命を持ったエネルギー形態として蓄積されているとした上で、これらのエネルギー形態をエレメンタルと呼びました。

 

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 エレメンタルは一度形成されると、それ自体が知性と欲望を持つことになります。私たちは、自身のパーソナリティーの中に、思考から発生したエレメンタルとより感情的な性質を持つエレメンタルの両方を持っています。潜在意識こそが、こうしたエレメンタルが住まう場所であり、そこからエレメンタルたちはパーソナリティーに対して作用しています。

 肉体がそれ自身を再構成するために栄養を必要とするように、感情と思考の体にとって、同じように食べ物(エーテル・バイタリティー)が必要です。特に強力なエレメンタルや、グループ・エレメンタルと呼ばれる集合的なエレメンタルは、生きるためにエーテル・バイタリティーを必要とし、それらが十分にエネルギーを得られるような方向へと私たちの行動を仕向けることができるのです。

 エレメンタルは始めは私たち自身に仕えるために形成されますが、やがて私たちのコントロール下から逸脱すると、私たち自身がエレメンタルに仕えることになってしまうのです! 潜在意識は基本的に感情的な性質を持っており、私たちが自身の中にあるエレメンタルをコントロールできるようになるまで、私たちは苦しむことになります。

 

スティリアノス・アテシュリス(ダスカロス)1992年

 

※注:エーテル・バイタリティーとは、私たちが日々、糧として受け取っている生命エネルギーのこと。

 

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 エレメンタルという耳慣れない言葉に最初は少し戸惑ってしまうかもしれませんが、エレメンタルという視点に慣れていくと、自分自身を振り返る時に、客観的に観察しやすくなります。例えば、怒りや不安といった感情が心を占めて一杯になっていたとします。その時に自身の反応を振り返って、これらが怒りや不安のエレメンタルにすぎず、本当の私自身ではないと分けて見ることができたら、それだけで少しこれらの感情の影響力が弱まるのを感じることができるかもしれません。

 

 心がある感情に支配されているということは、その感情のエレメンタルに潜在意識的にエネルギーが供給されて、吸い取られているということです。まさに、エレメンタルがエネルギーという食べ物を得て、活発に活動しているという状態なのです。しかし、意識的に観察してそれがエレメンタルだということに気づくと、一旦そのエネルギーの供給路が絶たれて、エレメンタル自体が弱まるため、一時的にその支配から離れることができるようになります。

 

 潜在意識の倉庫には、こうしたエレメンタルがたくさん眠っていて、機会をみては現れてエネルギーを吸収して、また潜在意識下に戻るという繰り返しが行われています。モグラ叩きゲームで、あちこちの穴から頭を出すモグラみたいなものですね。

 エレメンタルは性質も強さも様々ですが、過去のどこかで強烈に経験したまま消化されずにいると、人生の中で何度も繰り返し現れて、潜在意識の中で生き続けることになります。

 どうしても変えたいと思っているのに、中々変えることのできないネガティブなパターンや癖というのも、実は潜在意識中にあるエレメンタルの作用が非常に強いために起きているのです。

 

 そのため、特定の感情や考え方、行動パターンや癖などを変えるためには、何らかの方法で問題を引き起こしているエレメンタルに直接働きかけ、弱めていく必要が出て来ます。

 

(2015年11月19日)